乳がんの治療は非常に進歩してきてるから、さまざまな選択肢があるよ
それぞれの治療の中でも術式や、薬剤の選択など
多くの方法から一人ひとりにあった治療を選択する必要があります
治療法が進歩してきたのと同様に、その治療法を選択するための診断の進歩も目覚ましいものがあるよ♪
現在はがん細胞の遺伝子を解析して
どのような遺伝子変異が存在するかを確認して
それに応じた治療を選択することができるようになっているのです
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がんは遺伝子変異で起こる
私たちの遺伝子はDNAという物質でできています
DNAはアデニン、チミン、グアニン、シトシンという4つの種類があり、この4種のDNAの並び方によって遺伝情報が表されます
このDNAの情報をもとに体の中のタンパク質が作られており、遺伝子は私たちの体の設計図となっているのです
遺伝子は私たちの体の細胞一つひとつに存在しています
新しく細胞を作る時には遺伝子をコピーする必要があります
このときにコピーミスが起こりDNAの配列が入れ替わったり、DNAの一部が抜けてしまったり、本来ないはずのDNAが挿入されてしまうことがあります
こうなると本来作られるはずのタンパク質が作られなかったり、まちがった構造のタンパク質ができてしまいます
遺伝子のコピーミスは老化や、タバコなどの有害物質、放射線の被ばくなどによっておこります
通常は遺伝子にはミスを修復するための領域が存在するので、多少のコピーミスは修復されて問題になることはありません
しかし、この修復のための領域にコピーミスが起こると遺伝子のミスが修復できなくなり、異常な遺伝子が増えてがんになってしまうのです
このようにがんの発生は遺伝子と関わっており、遺伝子を調べることでそのがんの特性を知ることができます
次世代の遺伝子検査ーオンコタイプDX・マンマプリント
遺伝子変異にはたくさんの種類があります
どの遺伝子変異を持っていても共通に有効な薬剤は存在します
それぞれの遺伝子変異によって、より効果的な薬剤があります
遺伝子変異の存在がわかっていればそちらを優先的に使っていくことになります
通常のがんの遺伝子変異に対する検索では、頻度の高い遺伝子変異をひとつずつ調べるのですが
すべての遺伝子変異を網羅的に調べるのは時間や予算の関係で難しいのが実情でした
そこで複数の遺伝子検査を組み合わせた検査が登場してきました
現在、日本でできる遺伝子検査にはオンコタイプDXとマンマプリントの2種類があります
オンコタイプDXとマンマプリントの主な違い
↓↓ホルモン受容体陽性(ER+)、HER2陰性などのサブタイプについてはこちら↓↓
オンコタイプDX
オンコタイプDXはアメリカで開発された検査です
再発に関係する21種類の遺伝子を解析して、10年以内にどの程度のリスクで再発するかを予測します
ホルモン受容体陽性(ER+)、HER2陰性の早期乳がんが対象とされています
検査を受けるための検体は過去に切除したものであっても保存して使うことができます
再発リスクが低ければ今後の治療は抗がん剤を使わずに経過を見ていくことになります
再発リスクが高ければ抗がん剤を用いた治療を行います
※日本では保険適用になっていません
再発の可能性は0~100の数字で表されます
10~17が低リスク、18~30は中間リスク、31以上だと高リスクということになります
マンマプリント
マンマプリントはオランダの会社で開発された検査です
がんの再発に関わる70種類の遺伝子のパターンを調べます
その結果に基づいて手術後の再発リスクをハイリスクとローリスクの2種類に分類します
対象はステージ I – II 、腫瘍径は5cm以下です
オンコタイプDXがホルモン受容体陽性に限定されるのと異なり適用範囲が広く、早期乳がん患者は、ほぼ対象となります
こちらは新しく切除した検体が必要になるため、手術前に検査を受けるか決める必要があります
※日本では保険適用になっていません
乳がんの遺伝子検査のメリット・デメリット
治療方針をたてる際、臨床病理学的な要因をもとに判断します
これらの指針で抗がん剤治療が必要とされていた対象者なかには
ホルモン療法だけで再発を防げる可能性が十分でも、その対象に含まれていることがあります
それをどのようにして特定するかが、ここ数年の課題となっています
できるだけ効果の期待できる対象者に限定して抗がん剤治療を行い、不要な治療をしないこと
現時点ではそれを100%予測できません
抗がん剤治療は、遺伝子検査を行いローリスクであれば使用しない選択をすることができます
またハイリスクの場合は納得したうえで抗がん剤治療を受けることができます
2022年9月現在日本では保険適用になっていません
そのためオンコタイプDXでは45万円程度、マンマプリントでは30万円程度の費用がかかります
これらのコストをかけてもやる価値があるかどうか、十分に医師と話し合いをして検討する必要があります
オンコタイプDXの体験談
かぁるは検査の体験がないので、かぁるのTwitterのフォロワーさんのツイートからご紹介します!
まとめ
治療方針を決定していくうえでの大きな判断材料となる遺伝子検査、うまく使えば効果的な治療を受けるための大きなメリットをもたらします
ぜひ有効活用してより良い治療選択を実現しましょう
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