食事はがん治療において重要な課題のひとつです
適切な食事をとることは、より良いQOL(生活の質)を維持することにもつながります
必要な栄養量を確保することで身体機能を維持し、満足感(空腹を満たす・味覚からの幸福感・嗜好の充足)を得ることで精神の安定にもつながります
“食べられる”ことで、治療への意欲・生きているという実感にもつながります
これから長期にわたり治療をしていく方々に…
副作用で満足に食事がとれない
体調が悪い日が多く、食事の準備が辛い
そんなときには無理をせず、少しでも食事をとれるように
がん治療中の食事の工夫をする方法をまとめてみました
免疫力を維持するための生活習慣
免疫とは、体に備わっている防御機構のことで、体を守ってくれる重要な仕組みです
ウイルスや細菌・カビなどの病原体に対抗する力、病気の発症や重症化を防ぐ能力が「免疫の働き=免疫力」です
免疫力は本来生まれつき身体に備わっているもので、正常な状態を維持することが大事です
免疫力を維持できると、治療などによる体や心へのダメージを少なくし、回復を早めることにつながります
免疫細胞は加齢やストレス、睡眠不足、偏った食生活などに弱いので、きちんとした生活習慣を心がけましょう
バランスの良い食事
免疫力を維持するには、1日3食バランスの良い食事をとることが重要です
特定の食品に偏り過ぎないよう、さまざまな食品から栄養をとるようにしましょう
バランスの良い食事をすれば、免疫細胞を活性化する物質や、細胞のエネルギーとなる物質を摂取できます
免疫力を維持するための食事方法として、より良い方法の1つは多くの種類の食材をとるようにすることです
栄養バランスを考えるというのは、難しいものです
何をどのくらい食べればいいのかはわかりにくいものなので、副食のおかずの種類を1品でも増やすことで、より多くの栄養をとれるようにしてみましょう
体重が増減しないように、自分に必要なエネルギー量を計算しましょう
必要なエネルギー量(kcal)=25~30kcal※1×標準体重※2
※1 主婦などの活動レベルが低めの場合
(活動レベルが中程度の場合は30~35kcal)
※2 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
あくまで目安であり、個々の体格・体組成・病状などにより必要量は異なりますので、栄養士に確認しましょう
低栄養を改善
がん治療中の多くの方は症状や治療による副作用などによって、適切な栄養を十分に摂取することができなくなります
- 病気による栄養代謝の変化
- 精神面からの食欲不振
→食欲がなく量が充分に摂れないときには、少量でも栄養価の高いメニューにしてみる - 嚥下障害(飲み込みにくい)や通過障害(つかえ感がある)のような機能障害
→水分にとろみをつける・よく嚙んでゆっくり食べる・消化器官を通りやすい料理や食材を選ぶ・食事状態を調整するなどの工夫をしてみましょう
少量で効率よく栄養補給ができるような栄養補助食品を利用してみるのもいいですね
こちらのツイートのけいこさんのお友達が
けいこさんが体重が増えないのを気にしているのを知って
このメイバランスを送ってくださったそうです♪
「少し体重が増えたので、瘦せちゃう患者さんの役に立てれば」とツイートの掲載に協力してくれました!
手術と食事
低栄養の状態で手術を行なうと傷の治りが悪くなったり、重度の浮腫を生じたり、感染症をおこしやすくなるなど、術後の合併症のリスクが増加します
可能なかぎり栄養状態を整えてから手術にのぞむようにしましょう
体脂肪を減らす
適正な体重を超えて、必要以上に体脂肪が体に蓄積していると、手術の際にさまざまなリスクが生じる可能性があります
- 血管や神経が脂肪組織に埋もれて損傷しやすくなる
- 皮下脂肪が厚いと縫合不全や感染症のリスクが高まる
- 麻酔薬は脂肪に溶け込むため、麻酔管理が難しくなる
→麻酔薬が効きにくかったり、覚めにくくなる
無理なダイエットでは体脂肪だけでなく筋肉も落ちてしまうので、手術に必要な体力を維持できなくなってしまいます
バランスの良い食事で必要な栄養をとり、体力・筋力を維持しつつ、適正な体重を目指しましょう
適正な体重の算出方法
身長(m)×身長(m)×18.5~25
栄養バランスのとれた食事を考えるなんてこと、普段でもしていないのに…
治療中の体調が悪い時間の方が多いぐらいの日々になると…
無理でしょ
食材に含まれる栄養素などを調べて、自分で献立をつくるのは難しいですよね
自宅での食生活に不安を持つことが多い方
食事を準備する環境に配慮が必要な方に向けたサービスを利用するのも1つの方法です
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化学療法と食事
化学療法では、抗がん剤の作用によってがん細胞だけでなく正常細胞もダメージを受けることがあります
免疫力が低下しているとダメージを受けやすくなったり、回復が遅れたりします
抗がん剤などの点滴の量は体重と比例するため、点滴前に毎回体重測定を行います
極端な体重の増減があれば、治療方針の見直しが必要となります
副作用と食事の工夫
自分に必要な量の食事をバランスよく食べることが大事ですが、病気や治療内容によっては、これまでどおりに食事をとることが難しくなることもあります
とくに治療による副作用は食事に影響を及ぼす症状が多いです
- 食欲不振
- 吐き気・嘔吐
- 味覚の変化
- 嗅覚の変化
- 口内炎
- 胃の不快感
- 膨満感
- 下痢
- 便秘
- 摂食困難(開口障害)
- 白血球減少
症状別の対策
- 食べたいと思ったときに食べたいものを口にする
- 無理をせず、食べられることを優先する
- 食べたくなったときに、すぐに食べられるよう好きな食べものを用意しておく
- 栄養補助食品を利用する
- 少しずつ数回に分けて食べる
- 消化の良い食べ物を選ぶ
- 固形物を控える
- 嘔吐を繰り返すときは脱水に気を付ける
- うがいをする
- 飴をなめる
- 味蕾の新陳代謝に必要な亜鉛をとる
- 調理は控えて、冷たい料理を中心にする
- 温かい料理はさまして、においが少なくなってから食卓に出す
- 口の中を清潔に保つ
- 歯みがきなどの際に粘膜を傷つけないように注意する
- 食べ・飲みやすい料理を工夫する
- 食事に汁物や飲み物を添える
- 酸味や辛味、濃い塩気や熱い料理を避ける
- 脂肪の多い食品は控える
- 低脂肪高たんぱく質の食事を心がける
- 水溶性食物繊維をたくさんとる
- 水分をしっかりとる
- 乳酸菌を含む食品をとる
- 生水・生ものを控えて、充分に加熱する
- 包丁やまな板は使うたびに洗う
→とくに肉や魚を調理したあとは熱湯殺菌やアルコール除菌をして、衛生管理に注意しましょう
とくに今日はしんどいな、辛いなというときには
無理をせず、いろいろなサービスを頼ろう!
がんばりすぎるのも、ストレスになっていくよ
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長期の治療を続けるための免疫力の維持について…自分なりに感じたこと
がんになる前はヘビースモーカーで1日に2箱(40本)以上、タバコを吸っていました
極度の偏食で野菜類は、ほぼ食べられないうえに少食でした
そりゃあ、がんにもなるわ・・・
がんになってだんだんとタバコが吸えなくなり禁煙できたときには、ごはんが甘く感じるようになり、食べる量が増えていきました
禁煙した人がよく言っていますけど、本当なんですね
水泳を始めて運動量も増え、それまででは考えられないくらい食事量も増えました
禁煙をして
適度な運動をして
バランスはともかくしっかりと食事をとるようになりました
昔から睡眠だけは、きちんと取れていました
ほとんど夢も見ないし、地震がきても気づかないくらいなので、深い眠りだと思います
昔から甘やかされてきたけれど、がんになってさらに周りが優しくなったので、ストレスはないですしね
がんになる前より、健康的な生活をおくっていますね
それが、長く治療を続けてこれた体力維持の要因だったのかなぁ?
気づかないうちに「免疫力を維持するための生活習慣」を実践していたようです
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