化学療法『パクリタキセル+ハーセプチン』に『パージェタ』を追加したときと、その後にカドサイラに変更したときの、初回入院時と副作用についてまとめておきます
どのような治療も個人差があるので、体験談については、あくまでかぁるの場合の副作用としてお読みください
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化学療法
化学療法とは、抗がん剤を用いてがんを治療することです
パージェタ
通常の乳がん細胞より増殖のスピードが速い細胞は、増殖に必要なえさを取り込むための受容体を持っています
このえさを取り込むための受容体を「HER2タンパク」といい、「HER2タンパク」の働きを阻害し細胞の増殖を抑える薬がハーセプチンやパージェタです
パージェタはハーセプチンと同じ抗HER2抗体という分子標的薬の一種ですが、パージェタはハーセプチンが取りこぼした「HER2タンパク」の働きを阻害する働きがあるので、ハーセプチンと一緒に使うことで効果を高めることが期待できます
パージェタは「ハーセプチン」と「抗がん剤」を組み合わせて3種類の薬で使います
↓ハーセプチンの詳しい説明は↓
- 下痢
- 発疹
- 味覚異常
- 嘔吐
- 口内炎
- ニューロパチー(末梢神経障害)
ニューロパチー(別名・末梢神経障害)とは、全身に隈なく分布する末梢神経が障害されることにより、手足のしびれや筋力の低下など、さまざまな症状が現れる病気の総称です。
出典:ニューロパチーについて | メディカルノート (medicalnote.jp)
《中略》
そのため、歩行が困難になる、冷たさや熱さに敏感になる、腸の調子が悪くなるなど、多様な症状が現れます。
化学療法後、初めてのCT検査を、化学療法を始めてから3ヶ月後に行いました
原発巣、転移巣ともかなり縮小しています
パージェタを追加することでさらに効果が見込めます
次回からパクリタキセル+ハーセプチン+パージェタの投与をと考えています
初回化学療法→入院
この病院では化学療法の重篤な副作用や、インフュージョン・リアクションが出る可能性を考慮して、初回の投与は必ず入院をして行うとのことで、どの化学療法でも初回は入院しました
インフュージョン・リアクションとは、急性輸液反応、注入反応、点滴反応などの意味で分子標的治療薬の点滴時にみられる副作用のことです。いわゆる抗がん剤による過敏症とは異なる特有の症状がみられることから、日本語には訳さず英語読みで表記されます。
主な症状は発熱、寒け、頭痛、発疹、嘔吐、呼吸困難、血圧低下、アナフィラキシーショックなどです。
出典:インフュージョンリアクション | がん情報サイト「オンコロ」 (oncolo.jp)
2013.11.20~2013.11.21
朝、外来でCVポート穿刺してから入院しました
↓中心静脈ポート留置術の詳しい説明は↓
14時半ごろからパージェタ+ハーセプチン+パクリタキセルを投与
とくに問題なく終了しました
ハーセプチン+パクリタキセルの詳しい説明はこちら⇦
翌日も体調に変わりはなく、昼頃に退院しました
パージェタ副作用【体験談】
ハーセプチン+パクリタキセル時の副作用についての詳しい説明はこちら⇦
2014.2~パージェタ投与をやめるまで処方
・ロペミンカプセル
パージェタを始めて2ヶ月ぐらいから、激しい下痢の症状が出るようになりました
パージェタの副作用のなかでも下痢の症状は約7割の発生率と言われていたので、覚悟はしていました
しかし「最初のサイクルで最も頻繁に発生し、サイクルとともに減少する」と言われており、私の場合は約2ヶ月間は症状がなかったので忘れた頃にやってきて、対処が大変でした
食べてすぐにお腹が痛くなるので、外食は怖くなりましたし、トイレがないところで飲食ができなくなりました
下痢対策に尿漏れパッドを使用したり、食べて30分ぐらいは家や店から出ない(トイレにすぐに行ける距離に待機)などをしていました
常に付けていたので、肌に優しくかぶれにくいものを選びました⇩
パージェタを始めてすぐに爪が割れたり、欠けて、二枚爪になる症状も発現しました
始めてすぐの症状だったので、パクリタキセルの副作用の可能性が高いです
この爪の副作用はカドサイラに変わっても続き、化学療法後もしばらくは治らなかったので、一番長く続いていた副作用でした
対策としてはこまめに爪を切っていました
携帯用の爪切りをカバンに入れていました!
今は爪の症状対策にこんな商品も発売されていますよ⇩
がん患者の声から開発した、抗がん剤治療の副作用で発生しやすい爪トラブルの悩みを解決するネイルケア用品
パクリタキセルの省略
肺炎で入院中に撮ったCTから3か月後の2014.2.7と、そのまた3か月後の2014.6.13にCT検査をしました
CT検査の結果
両側腋窩リンパ節は縮小
肝転移は縮小傾向→ほぼ消失
骨転移は明らかな憎悪はありません→改善傾向と考えます
原発巣以外は、CTにほぼ写らなくなったみたい?
もう抗がん剤やめていいのでは?
パクリタキセルだけでもやめたいです!!
では、次回(2014.6.25)からは、パージェタ+ハーセプチンでいきましょう
パクリタキセルを省略してから、3か月後の2014.9.10にCT検査をしました
CT検査の結果、原発巣が増大しています
パクリタキセルをまた追加するか、カドサイラに変更するかを考えてきてください
カドサイラ
カドサイラはハーセプチンに抗がん薬(DM1)を結合させた薬です
カドサイラはハーセプチンがHER2に結合するときに、カドサイラに含まれる抗がん剤を導いてがん細胞の中に取り込ませ、直接働かせます
抗がん剤を直接がん細胞に作用させるため、副作用が軽度だとされています
・出血(鼻血、歯ぐきなど)
・発熱
・倦怠感
・動悸、息切れ
・食欲減退
・血小板数の減少
・肝機能障害
パクリタキセルはもうやりたくないから、カドサイラを選びました
初回化学療法→入院
2014.9.30~2014.10.2
初回投与日の前日から入院しました
入院初日はとくに何もしなかったのだけれど、前乗りの必要あったのかな
入院二日目の昼12時ごろからカドサイラを投与
とくに問題なく終了しました
翌日も体調に変わりはなく、昼頃に退院しました
カドサイラ副作用【体験談】
パクリタキセルを省略してから、脱毛はなくなり、カドサイラになってからも発現しませんでした
脱毛がないだけでも精神的にだいぶ楽になりました
化学療法の副作用のなかで一番苦しんだのは間質性肺炎でしたが、辛かったのは長期的に継続していたホットフラッシュ・味覚障害・脱毛でした
カドサイラになってからは脱毛がなくなったのですが、ホットフラッシュと味覚障害は継続して発現していました
ホットフラッシュは季節関係なく1年中ありました
とくに顔と頭の汗がひどかったです
ウィッグも、頭部のあせもがひどくなるのでほとんど使えませんでした
私が対策として使っていたのが、クール系のスプレーやジェルです
現在も使っているとくにおすすめの2品を紹介します♪
抗がん剤治療中のときのホトフラによる汗は、普段の汗と臭いが違って感じて、私にとっては嫌な臭いだったから、いいにおいのするものばかり使ってたなぁ~
日に何度もやってくるホトフラ対策に、いろんなクール系のスプレーやジェルを試しました
あまりクール成分が強すぎると汗が引いた時の寒さが辛いので、冬でも使えるぐらい肌に優しいものを選ばれることをおすすめします!
化学療法を終えて…自分なりに思うこと
パージェタは2013年9月、カドサイラは2014年4月に発売が開始されました
2種類とも私が薬を始める段階で、私の病院ではまだ採用されておらず、私がやると言えば、病院の会議で採用を提案すると言われました
自分のタイプの新薬が立て続けに承認されていることを感謝しました
ここ数年、抗HER2療法が著しい進歩を見せている。
出典:新薬の登場で、HER2陽性・進行再発乳がん治療はここまで変わった! | がんサポート 株式会社QLife (gansupport.jp)
《中略》
東海大学医学部乳腺・内分泌外科学教授の徳田裕さんに解説してもらった。
「《中略》HER2陽性・進行再発乳がんの治療戦略は、それまでとは大きく変わってきました」
かぁるは、治療当時は新薬だったパージェタとカドサイラがよく効いたみたいですね!
カドサイラのほうは副作用も少なく、長らくお世話になっていますよ
↓ 乳がんと診断されてからの経緯ー其の④ ↓
ホルモン療法(内分泌療法)とホットフラッシュ【体験談】へ続く➡
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